我が家のキッチンには、ホーローのアイテムがいくつかあるのですが、とくにお気に入りなのが花のケトルです。SNSでも「ポットかわいいですね」とコメントをいただくことがあり、そのたびにとても幸せな気持ちになります🥰
今回はそんな花のケトルが我が家に誕生するまでの経緯について語りたいと思います🌷
きっかけは生活雑貨のかわいいイラスト

キッチンの”顔”のような存在で、毎日使っている緑のケトル。まず簡単に紹介すると、これは「月兎印」のホーローケトルに、自分で絵を描いたものです。
きっかけは、生活雑貨系のイラストでした。私はインテリアの参考にInstagramやPinterestをよく眺めているのですが、写真だけじゃなくイラストを見るのも好きです。イラストは現実の商品に縛られないぶん、“ありそうでないデザイン”の生活雑貨が描かれていたりして、そこからふとインスピレーションを受けることがあります。
なかでも印象に残っていたのが、生活雑貨のイラストでよく見かける花柄のケトル。絵本や小説の挿絵に出てきそうな、温かみのある田舎暮らしを連想させる雰囲気が大好きでした。

でも、実際にはそういうケトルには出会ったことがなかったので、「それなら自分でペイントして花のケトルを作ってみよう」と思い至って、私の計画はじまりました🌼
ペイントに使った絵の具
まず取りかかったのは絵の具探しです。ペイントするといっても、直火で使うものなので安全面が気になるし、そもそも適した絵の具が見つからなければ、この計画は早くも中止になってしまいます。
そこでいろいろ調べていたところ、家庭用オーブンで焼成できる陶器用絵の具「ポーセレン150」という商品にたどり着きました。

これは陶器に絵を描ける絵の具で、家庭用オーブンに入れて150℃・35分間焼き付けると定着するそう。オーブンで焼き付けるタイプの絵の具ならケトルにも使えるかも?と思い、メールで問い合わせてみることにしました。
するとメーカーの方から、「ガス火での使用について、強火にすると炎がケトルの側面に回り、絵の具の塗布面に触れる可能性があるので、弱火での使用、また底以外にも出来るだけケトルの側面下部にも描かないようにすることをおすすめします」といった返信をいただきました。

火が直接ペイント部分に触れなければ大丈夫そうだったので、ケトルの上部から中央にだけペイントしてみることにしました。
とはいえ、これはあくまでも自己責任での取り組みです。試してみる際は、ペイントするアイテムや使う環境に合わせて、慎重にご判断いただければと思います🌻
このケトルを選んだ理由

絵の具は用意できたということで、今度はケトルの本体選びです。条件は2つあって、1つは「底が広い大きめサイズであること」。
我が家にはブルーグレーの小さめケトルがすでにあったのですが、2人暮らしには容量が足りず、お湯がわくのも遅めで、あまり使っていませんでした。だから今回は、底が広くて、お湯が早くわきやすい、大きめサイズのケトルを探すことにしたんです。
そして、もう1つの条件は「持ち手が木製の場合は取り外せること」でした。絵付けのときに150℃で焼かなきゃいけないので、ここは絶対のポイントです。
これらの条件に当てはまり、かつデザインが好みだったのが、この月兎印のケトルでした。レトロな”薬缶!”って感じの形がかわいい。「絶対に絵付け失敗したくない……!」と気合いが入りました🐯
絵付けは少しむずかしかったけど

いよいよ絵を描いていくフェーズ。手順としては、以下のような流れで進めていきました。
- トレーシングペーパー(100円ショップで入手)に絵を描く
- ケトルに転写する
- 線に沿って絵の具で絵を描いていく
一見シンプルな工程に見えますが、実際には転写の段階でかなり苦戦しました。ケトルを横にすると形状のせいで大きくグラつき、布で固定してもなかなか安定せず。下絵がズレにズレてしまい、何とか仕上げたものの花びらの形がかなり歪んでしまいました。
この絵の具は焼き付け前なら水やアルコールで修正することができるのですが、まぁこの手書き感も味だろうと、そのまま乾燥させてオーブンへ。こうして待望の花のケトルが誕生しました🌻
その後、当初は予定のなかった小さいケトルにも絵を付けることに。緑のケトルと同シリーズ感を出すためにこちらも白い花にして、茎や葉を追加で描いてみました。このケトルは直火にかけることはほとんどないので、やや下の方まで絵を伸ばしました。

あまり出番がなかった小さいケトルも、最近は朝のドリンクタイムでときどき使っています。デスクだとこっちのほうが使いやすい🫖緑のケトルでお湯を沸かして、必要な分だけ小さいケトルに移しています。

自分で描いたということもあって、この花のケトルはとっても愛しい存在です。これからもずっと長く使っていきたい。もし100年後に付喪神になったら、とてもかわいい神様になりそうな気がします。
今後、ケトル以外のアイテムにも、ポーセレン150でいろいろ絵や模様を描いていきたいなと思っています💡
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。また別の記事でお会いしましょう🌻
※この記事はあくまでも私自身の体験記であり、直火で使うケトルへのペイントを推奨するものではありません。取り入れる際は、各自の判断で安全にご検討ください。